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No ekko↔︎No Galavy 2020 ekko&Galavy

[17495] [787] Safety side


世の中のひとたちが、どのくらいに位置づけてるのかは判らないんですが、こっち側では極超大問題なのは言うまでもありません。はい、Boeing 787 です。
 
いろいろ言われるのは、「電気ヒコーキ」という、あの機のコンセプトの成否なんですが、基本的に、あの機の設計思想に、問題があったとは思いません。現に、ゆいいつの対抗機たる、Airbus A350 も、787 ホドじぁないにしても、そっち方向(電気ヒコーキ)に向いてるのは事実ですからね。いや、古手のヒコーキに慣れ親しんだひとたちからは、そこそこ不安や不満も出るの鴨しれませんが、でもね、いまさら RMI の針式計器のダイレクションと DME 距離を読み取って、それを航空図にプロットして自機の位置を特定するなんて作業を、標準の手順に戻す…みたいな流れの方向なんてできないじゃないですか。非航空系の人にもわかっていただけるように表現しますに、携帯電話をいっさい使わずに、受信はポッケトベル(いま流の名称は「クイックキャスト」?←て言うか、ページャー自体が既にない?)、発信は公衆電話を使うようなモノです。個人的情緒観念は置いといて、とにかくこの流れは止められない。でも、“移行の過程”では、ほぼ必ず、何らかのトラブルが生じることは避けられないです。なぜって、それは、たいがいが未知の領域であるから!! 航空機は、自動車・電車・船舶と違って、運航中に「おかしいと思ったらただちに停止」ができないものです。そのため、なにかトラブルとおぼしき事象があった場合、とにかく安全側に倒すしかないんですね。ゆえに、『全機運航停止』という、いささかセンセーショナルな報道ばかりが先行するコトになる(この点は、無責任にセンセーショナルな見出しをつけたがる、浅薄なマスゴミの責任が特に大きいんですけどね)のですが、どんな機械であれ、製品であれ、あるいは人であったって、その存在が成熟したものになるためには、いろいろと過程があるわけじゃないですか。かつて、DC-10 という、箸にも棒にもかからない、ダメなヒコーキがありました。この機は設計思想が既にダメだったので、もし環境が味方しなかったらアカウンタント並にぶっつぶれていたハズなんですが、主競合機であるはずだった名機 L-1011 の開発難渋(ロールス・ロイスがエンジン開発に失敗した)によってかろうじて生き延びたばかりか、「こんな駄作機にも親はいる」ってことで、そのひとたちがたぶん必死に、こやつの曲がった性根を叩き直そうとがむばったんでしょうな。かつて、FAAから“安全性ダメなので運航停止”を食らった、こんな駄作機でさえ、なんとか立ち直るのです。そんな前歴に照らせば、B787のような優秀な航空機が、蘇れないはずはありません。いまはいちばん苦しい局面なのでしょうが、ここを乗り切れば、未来はすっげえイイ感じなのは間違いないです。関係する各方面のヒコーキ屋さんの奮闘と、その勝利を期待してやまないものでございます。

UPDATE JAN25-0115Z (iPad) #CD8500